「窓付き」についての考察

作者
翡翠
公開

ひたすら自分の妄想を書き込んだ結果がこれだよ!

窓付きは現実では部屋から出ようとしない。それはそれだけで様々な考察ができる。窓付きは閉じ込められている可能性、閉じこもっている可能性、そもそもその部屋しか存在していない可能性。 本当にさまざまである。が、今回は閉じ込められている可能性を前提として話を進めさせてもらう。

窓付きはもともと外にいた、と考えられる。★じてんしゃ★等のものは外にしかないのでこれを証拠とさせてもらう。 夢の中の住人だが、あの子らは窓付きの友達、または知人だったのではないのだろうか。 そして、あの家や世界はその子の性格などを緻密に表しているのではないのだろうか。 だが、知っての通りモノ子は★しんごう★によりとても悲惨な状態になってしまった。 それで疫病神のような存在とでも思っているのか、モノ江は話しかけるととたんにワープさせられる。 ポニ子については言わずもがな、ウボァである。出現率1⁄64のウボァは接触すると謎の世界に飛ばされる。 背景には口から体から赤い何かを出し明らかに生物としておかしい5本脚でこちらを見る化け物がいて、できることといったら無限回廊を歩くか目を覚ますしかない本当に「悪夢」のような状態になる。 このような悪魔的発想が窓付き自身にできるとは到底思えない。なぜなら「エフェクト」の存在から見て窓付きは純真さあふれる少女だからだ。 想像力豊かで物事を自分に転写することができる。故に、もしかするとゆめの住人たちは(恐らくモノ江以外)既に故人なのではないだろうか。 これは既出の考察だが、敢えて使わせていただきます。何度も言うが、窓付きは純真無垢な人物である。人、物事、伝記。至る所に興味を持ち、体験したいと思ったのではないのだろうか。 その結果「ゆめ」に入ることができるようになってしまい、「エフェクト」をゆめの中で使えるようになってしまったのではないのだろうか。

窓付きの「エフェクト」は謎の存在である。ゆめ……いや、夢の中で自分の姿や自分の環境の変化を行えるのはとても稀である。 それを何度も自由に、それも夢だからこそとらわがちな重力にさえもあまりとらわれずに「エフェクト」を使っている。 正直異常である。しかも心情や環境を「扉」でフォルダー分けして整理整頓しているのだ。 鬱葱とした森、恐らく窓付きが苦手であろう数字の世界等、複雑になるはずのゆめは随分簡略化され、「探索」ができるようになっている。窓付きは凄い奴である。

ゆめにっきは完結している。窓付きがビルのベランダから飛び降りてエンディングとなる。その時、「エフェクト」を全て捨てているのだ。それはなぜか。 過去からの脱出かもしれない。何かへの清算かもしれない。が、突き詰めていこうと思う。 なぜエフェクトを捨てたのか。自分のかけらともいえるものをなぜ自分から捨てたのか。いや、捨てなければならなかったのか。 正直、窓付きがゆめの世界から解放されたいと思っているということはないと思う。 窓付きは、単なる「興味」で落ちたのではないのだろうか。その結果、あのエンディングに行ったのではないか。 そのためになぜエフェクトを卵にしたのか。残念ながらそれは窓付き自身に問うしかない。窓付きの思考回路を何度理解しようとしても「不思議な奴」という答えしか出ないからだ。

やはり、窓付きは不思議な奴である。外の世界を見ることが叶ったら性格の把握も容易いことであろう。 が、残念ながらそれはできない。なぜあの部屋に居続けるのか。なぜあの夢を見るのか。あのNASUの難しさは何なのか。わからないことだらけである。いや、わかってはいけないのかもしれない。